3. 無神論と唯物論がもたらす悪影響

科学は、人間や自然を支配し、自分のモノとして所有する為に、即ち自分が神のような支配者や所有者になるために利用されています。この世界支配の野望は、中世の大航海時代から始まった植民地支配から続いています。
現代の多くの科学者たちは、「無からどういう訳かエネルギーが生じて、偶然に宇宙が形成され、偶然に物質から生命が生じた」という無神論・唯物論を世界中の人々に洗脳していますが,これら「宇宙や生命の進化論」という空想物語を裏付けするものはありません。何一つ実証されていないのです.従って「宇宙や生命の進化論」は、真実ではありません.問題なのは、これらの説が世界中で真実として教育されていることです。科学者は,物質から生命を作り出すことも、血液や臓器を作ることも,また宇宙を作り出すことも,太陽や星を作り出すこともできませんが,口だけは達者です. 人間の中で最も知性があるとされる最先端の科学者でさえ、命や宇宙の起源は依然として謎だらけなのです.

科学的プロセスは, 帰納法と呼ばれます.しかし人間には4つの欠点――1.知識を獲得する感覚能力に限界がある: 太陽等の光の助けがなければ自分の姿さえ見えない.2.錯誤等の幻想に捕らわれる: 自分が肉体だと思っているのが良い例. 3.人間の創作物には誤り・間違いがある: 認識力・思考力に限界があり,経験できないものは理解できない.4.平気で嘘をつく: 権力・金・名誉・保身の為に人を騙し, 何もわからないのに分かったように振る舞う――が有る為, こうした経験的に得た知識は不完全です.
上記の4つの欠点を持つ人間が, 地球というちっぽけな環境下で、アーロハ・パーンター(āroha-panthā): 下から上へと遡り真理を獲得する帰納的手法で獲得した知識には,何の確証もありません.従ってこのような相対的な知識は,真の権威とはなり得ません.

無神論と唯物論は, 金と暴力で人間や自然界を支配しようとする自己偏愛者・サイコパス・アスラ(悪魔・鬼)たちによって主導されています.
冒頭で、私たちがいる世界には、精神・ブラフマンと物質という2つのエネルギーが混在していると述べました。これが「善と悪」、「真実と嘘」という2元性を生み出します。この2元性故に、人間も、神性な者と魔性な者に大別されます。(この魔性の者・アスラの詳細については後述致します。)

dvau bhūta-sargau loke ’smin daiva āsura eva ca
この世には2種類の人間がいる。デヴァタ(スラ)という神性な者とアスラという魔性な者だ。(バガヴァッド・ギーター 16.6)

彼らは, 自分たちの金と暴力による支配を正当化するために, 無神論と唯物論を信奉する科学者たちを使って理論武装し,支配下にある世界中の政府の教育機関を通して,一般市民に「生命は物質から生じた」,「宇宙は無から生じた」というウソを私たちに洗脳し、「神」の存在を否定し、宗教を破壊し、物質主義を広めています。
悪魔は,「自分が他者より上の立場になりたい,あらゆるものを所有して楽しみたい」という自己中心的な欲望を持つ者たちで,自分が世界の中心でなければならないために,嫉みから「神」の存在を否定し, 人間の行動の規範となる 「神」が定める宇宙の普遍的なルール・ダルマを破壊します.

この構図は,コロナ人工バンデミックと同じです.強者は,自分たちの命と,自分が帰属する特定の民族・宗教・国家の命は特別で,それ以外はモノとして考えて,「他の命ある存在を自分たちが好き勝手に利用できる,殺しても罪にはならない」といった身勝手な悪魔の考え(理論)や掟(ルール)を作り出すのです.こうして人々は、悪魔の教義によって愛や慈悲心といった人間らしさを失っていくのです。
(尚、主仏陀は何故「無」を説かれたのか、そして「空」については、本サイト第5章をご覧ください。 また、このテーマに関して、本サイトの裏サイトの『第6章 ウソに塗(まみ)れた現代の人間社会 第2節 「神」と魂、神々と悪魔』もご覧ください。)

人々は,不完全な人間社会の法体系の上位に,宇宙の法・ダルマがあることを知らず,人間として正しい生き方が分からず,自分の欲望の満足の為に理性を失い,他者を平気で騙し,傷つけ,利用し,搾取し,邪魔立てする者の命を平気で奪ってしまうようになってしまいました.つまり悪魔化しているのです.このような社会は,暴力と金で人間と人間社会を完全支配しようとするアスラ(悪魔・鬼)たちにとって都合の良い理想的な社会なのです.
私たち人間が真に文明を発達させようとするならば,物質主義では不可能です.私たちは物質の肉体ではないのです.物質の肉体を動かす主体であるブラフマン・魂・精神です.従って,私たち魂・ブラフマンが真に発達しようとするならば,ブラフマン主義でなければなりません.

以上、第3章 無神論と唯物論がもたらす悪影響 終了